魚庭物と菜庭物〜食事の楽しみをご一緒に〜

28日(金) 八百屋の飯屋『びわとも』(難波 千日前)

泉北教養講座ライフセミナーで 太田雅士 大阪事務局長が講演

 

 

三回目の講演会は、難波のびわともさんをお借りして大阪産を中心にした旬の野菜とシーフードを使った料理を味わいながら、食べる楽しみ、食材の価値を知る楽しみのひと時を過ごしました。

 

《お献立》

☆高山真菜の礒辺あえ

☆シーフードサラダ

☆河内れんこん饅頭 蟹あんかけ

☆泉だこを使った蛸酢

☆長居菊菜もちの白味噌汁 牛蒡と蕗をそえて

☆さわらの焼物

☆雑穀ご飯

☆柚子のゼリー寄せと季節の果物

 

《主な食材解説》

☆高山真菜(たかやままな)

*産地:大阪府豊能郡高山地区

*食材の魅力

 400年以上昔、山間の土地、豊能町高山にキリシタンが住みはじめた栽培がはじまったとされています。冬の食卓にのせてきた菜花(菜種菜)で、ゆでて辛子醤油で和える「おひたし」や新鮮な浅漬けが、春の訪れを感じさせてくれます。

 タネは、代々自家採種され、春に収穫し残した真菜は、そのまま畑にすき込んで肥料にして、その後高山ごぼうを育てるという循環型の農業が今日も続けられています。

 

 

 

☆河内れんこん

*産地:大阪府門真市北島地区

*食材の魅力

 石川の加賀蓮根と岡山の備中蓮根という二つのルーツを持ち、これらのよさをいかして改良されたと考えられています。繊維質がきわめて少なく、モチモチとしており、ふつうの蓮根のような炒め物のキンピラには不向きで、たき合わせなどで真価を発揮します。おいしい精進焼きや蓮根饅頭ができるのもこの品種ならではの特徴です。

 収穫は11月から3月で、旬は1月。厳寒期の掘り取りは、大変な労働です。収穫してくれた皆さんにも感謝していただきましょう

 

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泉だこ

*産地:大阪湾

*食材の魅力

大阪湾は砂地が広がった流れが緩やかな海ですから、軟らかいタコが水揚げされます。泉だことは大阪産のタコの知名度向上のため、地域団体商標という商標の申請を行っているものです。

近世の頃より大阪には船でタコが活きたまま運ばれました。それをお店でおいしく湯がくのが大阪の食文化です。タコのやわらか煮をはじめ、お寿司屋さんでは自分の好みのタコを軟らかく湯がいたものを握ってくれますし、家庭では関東煮(おでん)にタコを入れるのです。寒ダコといわれる今の時期のものと夏場が旬です。

 

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☆長居菊菜

*産地:大阪堺、東大阪他

*食材の魅力

 春菊は軟弱野菜の代表で香りがよくビタミンCをたっぷり含んでいるのですが、日持ちが悪く長距離輸送に適さない作物です。関西、とくに大阪の堺、東大阪は春菊の産地として有名です。大阪市内では長居公園の近くで春菊を専門に栽培している西野孝仁さんという方がおられます。今回は西野さんが栽培した菊菜を使った料理を味わいました。

 

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魚庭(なにわ)の食文化〜手手かむ鰯(いわし)いらんかぇ〜

111日(金) 堺市泉ヶ丘市民センター

泉北教養講座ライフセミナーで 太田雅士 大阪事務局長が講演

 

 

講演では大阪湾が別名「魚庭の海」と呼ばれるわけや、大阪湾でとれる水産物の魅力について講演をしました。

 

 

《大阪湾の特徴》

 ☆ 栄養が豊富で多くの魚が集まる海であること

 ☆ 親魚が産卵にやってくる海であること

 ☆ 生まれた稚魚が育つ海であること

 ☆ 小魚を追って高級な魚が集まること   これらが特徴です。

 

《大阪湾の食物連鎖》

人間の活動(生活、産業)の結果、淀川や大和川をはじめとする河川から栄養塩(リンやチッ素)が海に流れ込みます。

栄養塩と太陽の光で植物プランクトンが大量に発生し、それを動物プランクトンやカタクチイワシ、コノシロ、イカナゴなどが食べ、さらに大型の魚が集まってくるという食物連鎖があり、その頂点に立つ人間は漁業を通じて人々が出した栄養塩を回収しているのです。

 

《魚庭の海の現状》

高度成長期以降急激に進んだ埋立で砂浜や藻場がなくなり、産卵場や稚魚が育つ場所が奪われました。さらに海水の流れが変わり、湾奥の海底はヘドロが溜まり、秋には酸素が少ない海水(貧酸素水塊)が出現し、そこを住処にしている生き物にはたいへん過酷な状態になっています。

 

こうした中、下水道が各地で整備され、人工干潟の造成や埋立を傾斜護岸にしたり、森に木を植えるなどの取組みで少しずつですが環境を修復する取組みが進められています。

 

《大阪湾のシーフードの魅力》

大阪湾の魚は多種多様で成長が早く脂がのって風味が豊かなのが特徴です。

 

旬の魚介類をご紹介します。

 

大阪のうまい魚50選

名前

漢字

大阪の呼称

主な獲り方

主な食べ方

カタクチイワシ(シラス)

片口鰯

春シラス
秋シラス

船びき網

釜揚げ、ちりめんの原料に。生はかき揚げ、にんにくをきかせオリーブオイルとからめてスパゲティーに。

 

 

メバル

目張

メバル

刺網、定置網、釣り

通は塩焼きでうまみを堪能。煮付け、塩焼き、から揚げ。

 

 

マダイ

真鯛

若魚をチャリコ、カスゴ

底びき網(板こぎ)、釣り

皮霜造りにすると最高。魚は皮が旨い。お造り、塩焼き、こぶじめ、あら煮、吸物。

 

アイナメ

鮎並、鮎魚女

アブラメ

刺網、釣り

高級魚で春の味覚。お造り(焼霜)、煮付け、骨切りをしてから揚げでどうぞ。

 

 

 

アオリイカ

煽烏賊

アオリイカ

底びき網(板こぎ)

夏のイカでお造りにして最高です。

 

 

 

アカガイ

赤貝

アカガイ

底びき網(石げた)

大きなものは少なくなったいが身は真っ赤です。すし、お造り、酢の物。

 

 

アカニシガイ

 

ニシガイ

底びき網(石げた)

大きな貝殻に包まれています。お造り、煮付けでどうぞ。

 

 

 

イイダコ

飯蛸

イイダコ

底びき網(石げた)

煮付けはしっかり出汁を煮含めていただこう。

 

 

イカナゴ

玉筋魚

新子、親魚をカマスゴ

船びき網

釜揚げ、くぎ煮、かなぎちりめん。生はかき揚げ、にんにくとオリーブオイルとからめてスパゲティーに。

 

 

 

イヌノシタ

(舌鮃)

アカシタ

底びき網(石げた)、刺網

ムニエル、煮付け、唐揚げ。大阪の特産品です。一夜干しもおいしい。

 

 

イボダイ

疣鯛

シズ、ウオゼ

底びき網(板こぎ)

煮付け、味噌漬け、唐揚げ、一夜干しでいただく。煮付けは紀州の梅干と一緒に薄味で。

 

 

 

ウナギ

ウナギ

もんどり

天然ウナギは貴重品。料理屋に直行。蒲焼き、丼、肝吸いなど。

 

 

オニオコゼ

虎魚

オコゼ

底びき網(石げた)、刺網

顔に似ず淡白な白身の高級魚。薄造り、唐揚げ、吸物でいただく。瀬戸内の味。

 

 

カサゴ

笠子

ガシラ

刺網、釣り

味噌汁にするとひじょうによい出汁が出ます。ほかに煮付け、唐揚げ、塩焼き。

 

 

ガザミ

ワタリガニ

底びき網(石げた)

泉州岸和田の祭りは別名ガニ祭り。塩ゆで、酢の物でいただく。

 

 

カワハギ類

皮剥

ハゲ、コウベ

底びき網(板こぎ)、刺網、定置網

煮付け、お造り、薄造り、鍋物に相性がよく、肝はフォアグラをしのぐものが。

 

キジハタ

(羽太)

アコウ・アコ